導入事例

    CASE

    緊急通報システムに不可欠なメッセージ未達の不安を解消「Vonage」が実現した安定的な運用体制

    緊急通報システムに不可欠な
    メッセージ未達の不安を解消
    「Vonage」が実現した安定的な運用体制

    エクサイト株式会社 様

    代表取締役 諏訪部晋正氏
    ソフトウェア開発部門 シニアエンジニア 渡辺俊規氏

    エクサイト株式会社は、Web/Mobileアプリ開発、IoTサービス開発を行うテクノロジー企業です。転倒を検知し警報音で知らせる転倒センサーや、漏水・浸水を感知し通報する漏水漏液センサーなど、安全対策ソリューションを幅広く展開しています。

    同社が提供する見守りソリューション「mamore(マモーレ)」は、工場や研究所での労災防止、高齢者の見守りなど、人命に関わる重要な場面で活用されています。このシステムの通報機能の要となるSMS配信において、従来のシステムからVonageへの移行により、到達率の改善および安定的な運用を実現しました。今回は、その経緯と成果について代表取締役の諏訪部晋正様とソフトウェア開発部門シニアエンジニアの渡辺俊規様にお聞きしました。

    アイキャッチ
    導入前の課題
    • 海外番号を利用したSMS送信システムでの運用をしてきたが、到達率の低下が懸念されていた
    • 緊急通報サービスにおいて、メッセージの遅延や不達は利用者の生命を脅かしかねないリスクだった
    • SMSが届かない旨の問い合わせが発生し、サービスの信頼性に影響する恐れがあった
    導入の決め手
    • 海外番号から国内番号への切り替えにより、SMS到達率の安定化が期待できた
    • 技術仕様が既存システムとの親和性があり、スムーズな移行が可能と判断した
    導入の効果
    • SMSに関する問い合わせがほぼゼロになり、運用が安定した
    • 海外番号取得等のコストが削減され、全体の運用コストも最適化できた
    • サービスの信頼性が向上し、顧客への提供価値にも確かな手応えを感じている

    労災防止の新スタンダードになる緊急通報システムを開発

    Q:貴社の概要とmamore(マモーレ)について教えてください

    当社は、Webアプリケーション開発、IoTソリューション、eコマースなど、幅広い事業を展開しています。その中でも特に注力しているのが、見守りソリューション「mamore(マモーレ)」です。

    「mamore」は、専用機器・スマートフォン・クラウドサービスが連携して緊急通報を行うIoTソリューションです。転倒検知センサーを搭載した「マモーレ転倒センサー BTTK2」は、転倒や静止などの異常を自動検知し、スマートフォンを介して「いつ・どこで・何が起こったか」という情報をクラウドサービスに送信します。その後、電話・SMS・Eメールの3つの手段で、事前に登録した連絡先へ通報される仕組みです。

    緊急通報という性質上、「いざという時に、迅速かつ確実にメッセージを届けること」が最も重要です。そのため、当社では3つの通報手段すべてを必須として設計してきました。どこかの回線で障害が発生しても、必ず通報が届くよう冗長性を担保しています。
    転倒等のアクシデント発生

    Q:mamoreは具体的にどのような場面で使われていますか

    「mamore」の主な導入先は、ほぼ100%が工場や研究所です。特に、一人作業や少人数での作業をする現場における労災防止を目的として導入されています。

    昨今、FA(ファクトリーオートメーション)化により、最少限の人員で稼働する生産現場が増えてきました。さらに、作業者の高齢化も進行しており、事故や体調の異変といった緊急事態が発生しても発見が遅れるリスクが高まっています。こうした環境変化により、企業の安全管理体制はより複雑化かつ高度な対応が求められるようになりました。

    mamoreを導入する企業の課題

    課題1
    FA化による作業者の減少

    FA化による作業者の減少

    課題2
    作業者の高齢化

    作業者の高齢化

    課題3
    労働安全衛生規制の改正

    労働安全衛生規制の改正

    また、2025年施行の労働安全衛生規則の改正により、熱中症対策が義務化されました。
    対策の一つとしても、「mamore」の導入が進んでいます。これまでの販売実績は約3,000台で、その多くを占めるのが大手企業です。
    このことは、大企業では必須の労災対策用の安全設備として認知されつつあることを物語っていると感じています。

    海外番号への規制強化により、緊急通報の到達率が低下

    Q:既存のSMS配信において、どのような課題を抱えていたのでしょうか

    サービス開始当初は問題なく運用できていましたが、2〜3年が経過すると状況が変わってきました。海外からの迷惑SMSや詐欺メッセージが社会問題化したことで、国内通信キャリアによる海外番号のSMS規制が強まってきたのです。私たちが利用していたシステムの送信元番号も海外の番号であったため、緊急通報用のSMSまでブロックされ、メッセージが届かないケースが少しずつ発生し始めました。

    問い合わせ件数は月1〜2件程度でしたが、緊急通報という生命にも関わる可能性のあるサービスにおいて、たとえ1件であっても通報が届かないことは致命的な課題だと捉えました。労災防止の観点から導入している企業にとっては、万一の際に通報が届かなければ、企業の安全管理責任を問われかねません。そうしたリスクを踏まえ、根本的な解決策として「国内番号からの送信」に切り替える必要性を痛感するようになったというわけです。
    代表取締役 諏訪部晋正様
    代表取締役 諏訪部晋正様

    緊急通知を確実に届けられる安定性が一番の決め手に

    Q:Vonageを知ったきっかけと導入の決め手について教えてください

    ちょうど国内番号での送信方法を検討していた時期に、KDDIウェブコミュニケーションズからVonageの提案を受け、早期に導入を決めました。

    決め手となったのは、到達率が高く安定的な運用を見込める点です。Vonageは国内の通信キャリアと直接接続しているため、海外番号のようにブロックされる心配がありません。さらに、料金面でも送信元番号として使用していたアメリカ番号の取得費用が不要となり、コスト削減につながる点も大きな魅力でした。

    既存システムとの互換性に心配な点はありましたが、営業担当の方が丁寧な説明をしてくださったんです。送信方法やデータ連携などの技術仕様を一つひとつ確認していくうちに、自然と不安が消えていきました。最終的には、国内に信頼できる技術パートナーがいる安心感は大きかったです。

    Q:システムの移行はどのように進められましたか

    まず、既存システムとVonageの両方を並行して稼働できる状態を作り、準備が整った段階でVonageへ完全に切り替えました。この方法により、SMS送信の機能を一切停止することなく移行を完了できました。

    技術的には、システム内で送信先を切り替えるだけのシンプルな作業でしたが、緊急通報という重要なサービスである以上、通報が届かなくなる空白の時間帯を作るわけにはいきません。そのため、動作確認を含めた段階的な手順を慎重に踏みました。お客様には発信元番号が変わることを事前にお知らせして、混乱を防ぐ配慮も十分に行いました。
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    移行期間はわずか1〜2ヶ月程度で、いい意味で予想外にスムーズでした。KDDIウェブコミュニケーションズの営業担当の方が随時フォローしてくださったおかげで、技術的な疑問点もその都度解消でき、ストレスを感じることなく安心感を持って移行を進められました。

    到達率ほぼ100%を実現。運用コストやサポート工数も削減

    Q:Vonage導入後の効果について教えてください

    導入後は、ほぼ100%近い到達率を実現でき、SMS通報が届かないという問題はほとんど解消されました。これが最大の効果です。

    この改善により、サービスの信頼性が大幅に向上したのはもちろん、社内のサポート対応時間の削減にもつながっています。以前は未達の問い合わせが来るたびに、原因調査や代替手段の案内などで相当な時間を割いていました。現在はそうした対応が一切不要になり、本来の開発業務や他のサポートに集中できるようになりました。通報メッセージが確実に届くという安心感は、自社サービスに対する自信にもつながります。

    さらに、1通あたりのコストも下がったことで、運用面の負担も軽くなりました。
    ソフトウェア開発部門 シニアエンジニア 渡辺俊規様
    ソフトウェア開発部門 シニアエンジニア 渡辺俊規様
    緊急通報の頻度自体はそれほど多くありませんが、長期的に見れば相当なコスト削減につながります。配信の確実性が担保されるうえに、コストや工数の削減を実現できたため、Vonageの導入は社内でも高く評価されています。

    労災防止から高齢者見守りまで、安全対策の領域を拡げたい

    Q:今後の展望についてお聞かせください

    今後は、クラウドサービスと直接連携できる端末機器を拡充していく予定です。

    まずBtoC市場向けには、来年にかけてセーフティウォッチという機種の投入を計画しています。BtoB向けについても、労災防止システムとして定着した実績を活かし、監視・通知システムのさらなる性能向上や機能拡充を進めます。製造業以外の産業への展開など、新たな活用場面を開拓していきたいです。

    通報機能についても、さらなる改善を検討しています。今回SMS通報をVonageに切り替えて大きな成果を得られたので、電話通知についても同様に移行を検討中です。Vonageの秒単位課金によるコストメリットは非常に魅力的で、社内でも前向きに検討を進めています。
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    今後もKDDIウェブコミュニケーションズとの協力体制のもと、より安全で確実な緊急通報システムを目指したいです。技術的なサポートはもちろん、新しい技術やサービスの情報提供も期待しています。

    取材協力

    会社名
    エクサイト株式会社(Exsight, Inc.)
    住所

    〒607-8141
    京都市山科区東野北井ノ上町5-22

    事業内容
    • ビジネス・ソリューション事業
    • センサー・ソリューション事業
    • eコマース事業
    本事例で導入されている
    主なサービス・API
    VonageVonage SMS API