用語集
用語集
PSTNは「Public Switched Telephone Networks」の略で、日本では「公衆交換電話網」と訳されます。通信事業者の施設から各加入者の自宅・所有施設へ電話回線を引き込み、回線交換方式で音声通話を実現するネットワークのことです。一般家庭から企業に至るまで広く加入・接続を受け付けており、各加入者には電話番号が割り当てられます。
回線交換方式は主に電話で使われている、ひとつの回線を占有して通信を行う接続方式です。接続したい相手の電話番号を電話局に伝えることで、相手までの通信回線を一時的に占有して双方向に音声信号を送るといったものになります。電話が発明された当初は電話局の交換手が手動で取次をしていましたが、1926年に交換機が導入されて以降は自動化され、電話機で相手の電話番号をプッシュするだけで電話を接続できるようになっています。
しかし昨今では携帯電話の普及や、インターネット回線を用いて音声通話を実現するIP電話の台頭もあり、固定電話の利用機会は減少の一途を辿っています。そうした背景に加えて、PSTN網で中継を担っている信号交換機が老朽化していることから、2025年以降にPSTN回線は廃止される予定となっています。電話回線は今後IP回線に統合されるため、コールセンターやコンタクトセンターはそれまでにIPネットワークへの切り替えや適したシステムへの移行を行う必要があります。
Vonageは、電話やSMS・ビデオ・チャット・SNSなど、さまざまなコミュニケーションチャネルをWeb・モバイルアプリケーションやビジネスへ組み込めるクラウドAPIサービスです。自動電話発信や電話転送、対話型IVR、自動SMS通知や二要素認証など、多岐にわたるサービスを実現できます。
Vonage Voice APIは通話に必要なあらゆる機能(転送、録音、音声認識、IVRなど)をプログラムで制御できるAPIです。数行のコードを既存システムに組み込むだけで、PSTN(公衆回線網)や SIPでの発信・着信機能を利用できるようになります。また日本を含む約80カ国の電話番号を提供しており、購入した電話番号を自由に使うことができます。
たとえばVonageから電話番号を購入して自社サービスの問い合わせ先とし、顧客からの着信に対して音声認識を行い、その内容をもとにあらかじめ用意しておいた回答を合成音声で再生して自己解決を促す、といった一連の流れをVonage Voice APIだけで実現できます。
また有人対応が必要な場合にはオペレーターに電話を転送し、その内容を録音して、以降の応対に役立てることも可能です。
さらに後述する「Vonage AI Studio」を用いれば、そうしたフローをノーコード/ローコードで実現できます。
さまざまな機能をリーズナブルに利用できるため、スモールスタートがしやすいほか、組み合わせによって柔軟にニーズに寄り添う機能開発が可能です。