SMS(ショートメッセージ)とは?使い方・料金・活用事例を初心者向けに徹底解説
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KDDIウェブコミュニケーションズ
この記事でわかること
- SMSの基本的な仕組みとメールやチャットアプリとの違い
- スマートフォンでの送信手順と注意点
- 主要キャリアにおける送信料金の体系
- 到達率の高さなどSMSを利用するメリットとデメリット
- 本人認証やビジネスシーンでの具体的な活用事例
SMS(ショートメッセージサービス)は、携帯電話番号を宛先として短いテキストを送受信できるサービスです。専用アプリのインストールが不要で、どの端末でも受信しやすいという特性から、日常の連絡手段としてはもちろん、Webサービスの二段階認証や予約のリマインダーなど、ビジネスにおける重要な通信手段としても定着しています。本記事では、SMSの基礎知識から具体的な使い方、発生する料金、そして法人利用における仕組みまでを初心者の方にもわかりやすく解説します。
SMSとは何か?
SMS(ショートメッセージサービス)は、相手の携帯電話番号を宛先として、短いテキストメッセージを送受信できるサービスです。スマートフォン(iPhoneやAndroid)やフィーチャーフォン(ガラケー)など、端末の種類を問わず標準機能として搭載されており、アプリのインストールやアカウント登録が不要であることから、幅広い世代に利用されています。
かつては個人間の連絡手段として主に利用されていましたが、現在ではその到達率の高さから、本人認証(SMS認証)や企業からの重要なお知らせなど、ビジネスシーンでも広く活用されています。
SMSの基本的な仕組み
SMSは、音声通話と同じ携帯電話回線の交換機(信号線)を利用してデータを送受信する仕組みを採用しています。そのため、インターネット回線を利用するメールやチャットアプリとは異なり、データ通信の電波が入りにくい環境であっても、音声通話が可能なエリアであればメッセージの送受信が可能です。
送信できる文字数は、かつては全角70文字(半角160文字)までという制限が一般的でしたが、現在では規格の拡張により、最大で全角670文字(半角1530文字)までの長文メッセージを送受信できる機種やキャリアが増えています。
また、相手の端末にメッセージが届くと、画面上に通知が表示される「プッシュ通知」が標準設定となっているケースが多く、受信者がメッセージに気づきやすいという特徴があります。
SMSとMMSの違いは?
SMSとよく似たサービスに「MMS(マルチメディアメッセージングサービス)」があります。どちらも携帯電話のメッセージ機能ですが、送受信できる内容や利用する宛先に大きな違いがあります。
SMSが「電話番号」を使って「テキストのみ」を送るのに対し、MMSは「キャリアメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)」や「電話番号」を使って、「テキストに加え画像や動画」も送信できます。MMSは件名(タイトル)を入力できる点もSMSとの違いです。
それぞれの主な違いを以下の表に整理しました。
| 機能・特徴 | SMS | MMS |
|---|---|---|
| 宛先 | 携帯電話番号 | キャリアメールアドレス または携帯電話番号 |
| 送信できる内容 | テキストのみ | テキスト、画像、動画、音声 |
| 文字数制限 | 全角70〜670文字 (機種・キャリアによる) |
制限なし(または大容量可) ※キャリアにより異なる |
| 件名(タイトル) | なし | あり |
| インターネット接続 | 不要(電話回線を利用) | 必要(データ通信を利用) |
SMSとメール/チャットアプリとの違い
日常的に利用されるEメール(PCメール・Webメール)や、LINEなどのチャットアプリとSMSには、到達率や開封率において明確な違いがあります。
Eメールは、アドレス変更によって届かなくなるリスクや、迷惑メールフォルダに自動的に振り分けられてしまい気づかれないリスクがあります。また、チャットアプリは相手と「友だち」としてつながる必要があり、専用アプリのインストールが必須です。
一方でSMSは、携帯電話番号という変更頻度の低い情報を宛先とするため、宛先不明で届かないケースがEメールに比べて少ないのが特徴です。また、端末に標準搭載されているため、アプリの有無に関わらず送信できます。
それぞれのツールの特徴比較は以下の通りです。
| 項目 | SMS | Eメール | チャットアプリ |
|---|---|---|---|
| 宛先情報 | 携帯電話番号 | メールアドレス | アカウントID |
| 事前準備 | 不要(標準搭載) | 設定が必要な場合あり | アプリインストール・登録必須 |
| 到達率・開封率 | 比較的高い傾向 | 低くなりやすい傾向 | 比較的高い傾向(通知設定に依存) |
| セキュリティ | 高い(本人確認に利用される) | ウイルス・スパムのリスクあり | アカウント乗っ取りのリスクあり |
| 主な用途 | 本人認証、重要通知、督促 | メルマガ、長文連絡、ファイル添付 | 家族・友人との日常会話 |
SMSの使い方
ここでは、基本的な送信方法から受信時の確認手順、利用する際に知っておきたい注意点についてわかりやすく解説します。
スマートフォンでのSMS送信方法
スマートフォンでSMSを送信する手順は、iPhone(iOS)とAndroidで画面の表示が多少異なりますが、基本的な流れは同じです。宛先となる相手の携帯電話番号さえわかれば、すぐにメッセージを作成して送信できます。
OSごとの一般的な送信手順は以下の通りです。
| OS | 使用するアプリ | 送信手順 |
|---|---|---|
| iPhone(iOS) | メッセージ(緑色の吹き出しアイコン) | 1. アプリを起動し、右上の新規作成アイコンをタップします。 2. 宛先に相手の携帯電話番号を入力します。 3. メッセージ入力欄に本文を入力し、矢印の送信ボタンをタップします。 |
| Android | メッセージ(青色の吹き出しアイコン) または +メッセージ(プラスメッセージ) |
1. アプリを起動し、「チャットを開始」または新規作成ボタンをタップします。 2. 宛先に相手の携帯電話番号を入力します。 3. メッセージを入力し、紙飛行機マークの送信ボタンをタップします。 |
Android端末の場合、機種や契約している携帯電話会社(キャリア)によって、標準の「メッセージ」アプリではなく、各キャリア共通の「+メッセージ(プラスメッセージ)」がデフォルトで設定されていることがあります。どちらのアプリを使用しても、相手の電話番号宛にSMSを送信できます。
SMSの受信方法と確認手順
SMSを受信すると、スマートフォンの画面上に通知が表示されます。受信したメッセージを確認する手順は以下の通りです。
- 通知を確認する
ロック画面や画面上部の通知バーに「メッセージを受信しました」といった通知が表示されます。通知をタップすることで、直接メッセージ画面を開くことができます。 - アプリを開く
ホーム画面にある「メッセージ」アプリのアイコンに、未読件数を示す数字(バッジ)が表示されている場合、アプリをタップして起動します。 - スレッドを選択する
アプリ内には、やり取りした相手ごとにメッセージが一覧(スレッド)で表示されます。未読のメッセージがあるスレッドをタップすると、本文を確認できます。
受信したSMSに対して返信したい場合は、そのスレッドを開いたまま、画面下部の入力欄にメッセージを入力して送信ボタンを押すだけで返信できます。
SMS送信時の注意点
SMSは手軽で便利な連絡手段ですが、Eメールやチャットアプリとは異なる仕様上の制限がいくつか存在します。送信する前に以下の点を確認しておくと、トラブルを防ぐことができます。
文字数の制限と送信料金
SMSで一度に送信できる文字数は、全角70文字(半角英数字のみの場合は160文字)が基本となっています。機種やキャリアの対応状況によっては、最大全角670文字までの長文を送信できますが、文字数に応じて送信料金が加算される仕組みが一般的です。
例えば、70文字までは1通分の料金ですが、それを超えると2通分、3通分と料金が増えていきます。意図せず長文になってしまった場合、コストが高くなる可能性があるため注意が必要です。
件名は入力できない
Eメールとは異なり、SMSには「件名(タイトル)」を入力する欄がありません。受信した相手には、本文と送信元の電話番号のみが表示されます。ビジネスで利用する場合や、初めて連絡する相手に送る場合は、本文の冒頭に自分の名前や要件を明記すると、相手に安心して開封してもらえます。
画像やファイルは添付できない
SMSはテキスト(文字)情報の送受信に特化した規格であるため、写真や動画、PDFなどのファイルを直接添付して送ることはできません。もし画像などを送りたい場合は、別途画像共有サービスのURLを本文に貼り付けるか、インターネット回線を利用する「MMS(マルチメディアメッセージングサービス)」や「iMessage」、「+メッセージ」などの機能を利用する必要があります。
なお、iPhone同士でやり取りする場合、標準の「メッセージ」アプリを使用しても、吹き出しの色が青色の場合は「iMessage」での通信となり、画像送信が可能です。緑色の吹き出しの場合はSMS通信となっているため、画像は送れません。
SMSの仕様や文字数ごとの料金体系については、各携帯電話会社の公式サイトでも詳しく案内されています。
SMSの料金はどれくらいかかる?
SMS(ショートメッセージ)を利用する際、もっとも気になるのが利用料金ではないでしょうか。SMSの料金体系は、個人がスマートフォンで利用する場合と、企業が法人向けサービスを利用する場合とで大きく異なります。
ここでは、主要キャリアの送信料金や受信料金の仕組み、そしてビジネスで利用する場合のコスト構造について解説します。
キャリア別のSMS送信料金
個人がスマートフォンからSMSを送信する場合、料金は「送信する文字数」に応じて変動する従量課金制が一般的です。Eメールやチャットアプリのようにパケット通信料に含まれるのではなく、通話料の一部として扱われるケースが多くなっています。
国内の主要キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル)では、基本的に全角70文字までを1通とし、文字数が増えるごとに料金が加算される仕組みを採用しています。最大で全角670文字までの長文送信が可能ですが、文字数に応じて段階的に送信料金が加算されます。
料金は文字数に応じて段階的に加算されます(例:70文字まで3.3円、以降は段階加算、最大670文字で33円)。詳細は各社の公式料金表をご確認ください。
なお、各キャリアの同一ブランド間での送受信については、加入している料金プランによって「無料」となる場合があります。また、楽天モバイルの専用アプリ「Rakuten Link」を使用した場合のように、他社携帯電話宛であっても送信料が無料になるケースもあります。
注意が必要なのは、格安SIM(MVNO)を利用している場合です。MVNOも大手キャリアの回線を借りているため、基本的には同様の料金体系となりますが、プランによってはSMS機能自体に月額のオプション料金(SMS機能付帯料)がかかることがあります。
SMS受信料金は無料?
SMSの受信料金は、基本的に無料です。送信側が料金を負担する仕組みとなっているため、メッセージを受け取るだけであれば費用は発生しません。
ただし、海外に滞在している際にSMSを受信する場合や、海外から送信されたSMSを受信する場合には、利用しているキャリアや契約プランによって取り扱いが異なる可能性があります。一般的に、国内にいる限りは受信料を気にする必要はありませんが、海外渡航時は念のため設定を確認しておくと安心です。
法人向けSMS送信サービスの料金体系
企業が顧客への連絡やマーケティング、本人認証などでSMSを一斉送信・自動送信する場合は、個人のスマートフォンではなく「法人向けSMS送信サービス」を利用します。この場合の料金体系は、個人利用とは大きく異なります。
法人向けサービスの料金は、主に以下の3つの要素で構成されています。
- 初期費用:サービスの導入時にかかる費用(無料のサービスもあります)。
- 月額基本料:システムの利用料として毎月固定でかかる費用。
- 従量課金(通数単価):SMSを1通送信するごとにかかる費用。
近年では、初期費用や月額固定費が無料で、送信した分だけ費用が発生する「完全従量課金制」のサービスも増えています。特に、通信機能をAPIで連携するCPaaS(Communications Platform as a Service)を活用したサービスでは、柔軟な料金プランが提供されていることが多く、スモールスタートが可能です。
国内直収接続と国際網接続の料金差
法人向けSMS送信サービスの通数単価は、送信ルートによって大きく2つに分類され、料金相場も異なります。
法人向けSMSの単価は、送信ルートや通数、契約形態などの条件によって変動します。一般に国内直収は国際網より高くなる傾向があります(各社見積もりにより異なります)。
「国際網接続」は安価ですが、国内キャリアのフィルタリング機能によって「海外からの迷惑メール」と判定され、顧客に届かないリスクがあります。一方、「国内直収接続」は単価が高くなりますが、高い到達率と信頼性を確保できます。
重要な通知や本人認証など、確実に届けたいメッセージには国内直収接続を選び、コストを抑えたいプロモーションには国際網接続を選ぶなど、用途に合わせてサービスを選定することが重要です。
SMSのメリットとデメリット
連絡手段として長い歴史を持つSMS(ショートメッセージサービス)ですが、LINEなどのチャットアプリやメールが普及した現在でも、ビジネスや個人の重要な連絡手段として広く利用されています。その理由は、SMSならではの明確な強みがあるからです。一方で、利用する上での制限やデメリットも存在します。
ここでは、SMSを導入・活用する前に知っておくべきメリットとデメリットについて、メールやチャットアプリと比較しながら詳しく解説します。
SMSを使うメリット
SMSを利用する最大のメリットは、情報が届きやすく、開封・閲覧されやすい傾向があること、そしてアプリのインストールが不要であるという汎用性の高さにあります。具体的なメリットは以下の通りです。
到達率・開封率が高い傾向
SMSはスマートフォンの画面上にポップアップ通知が表示される設定になっていることが多く、他の連絡手段と比べて、受信者がメッセージに気づきやすいという特徴があります。メールのように「迷惑メールフォルダ」に自動的に振り分けられて埋もれてしまうリスクが比較的低い傾向があるため、重要な情報を届けたい場合に適しています。
また、日常的な連絡手段として埋もれがちなメールと比較して、SMSは受信ボックスが整理されているケースが多く、視認性が高いため、高い開封率が期待できます。
アプリのインストールやアカウント登録が不要
LINEやFacebook Messengerなどのチャットアプリを利用するには、送信側と受信側の双方が同じアプリをインストールし、アカウントを作成して「友だち」としてつながる必要があります。
これに対し、SMSは携帯電話やスマートフォンに標準機能として搭載されています。電話番号さえわかれば、相手がどの携帯キャリア(docomo、au、SoftBank、楽天モバイルなど)を利用していても、またガラケー(フィーチャーフォン)であってもメッセージを送信できます。この「電話番号だけでつながれる」というハードルの低さは、顧客への連絡手段として大きなメリットです。
本人認証(SMS認証)としての高いセキュリティ信頼性
SMSは、携帯電話番号というSIMカード(ハードウェア)に紐付いた情報を宛先とします。メールアドレスのように簡単に量産したり変更したりすることが難しいため、個人の特定性が高いという特徴があります。
この特性を活かし、Webサービスやアプリのログイン時に本人確認を行う「二段階認証」や「本人認証」の手段として広く活用できます。なりすましや不正アクセスの防止に役立つため、セキュリティ面で、用途によって有効な連絡手段となる場合があります。
SMSのデメリットや制限事項
多くのメリットがある一方で、SMSには仕組み上の制限やデメリットも存在します。導入を検討する際は、以下の点に注意が必要です。
送信文字数に制限がある
SMSは基本的に「全角70文字(半角160文字)」という文字数制限があります。近年では「長文SMS」に対応した機種やサービスも増えており、最大全角670文字まで送信可能な場合もありますが、文字数が増えると送信料金が加算される仕組みが一般的です。
そのため、メールのように長文の案内や、詳細な情報を一度に送る用途には不向きです。伝えたい要件を簡潔にまとめるか、詳細ページへのURLを記載してWebサイトへ誘導するといった工夫が求められます。
画像やファイルの添付ができない
SMSはテキストメッセージの送受信に特化した規格であるため、メールのように画像、PDFファイル、動画などを直接添付して送ることはできません。
資料や画像を見てもらいたい場合は、ファイルをクラウドストレージやWebサーバーにアップロードし、そのURLをSMS本文に記載してアクセスしてもらう必要があります。
送信にコストがかかる
受信料は基本的に無料ですが、送信側には通数ごとの料金が発生します。定額制で送り放題となることが多いメールや、無料で利用できるチャットアプリとは異なり、配信数に比例してコストが増加します。
そのため、全顧客に対して一斉に送るメールマガジンのような用途よりも、重要度の高い通知や、督促、予約のリマインドなど、費用対効果が見込める用途に絞って活用することが推奨されます。
主な連絡手段の比較表
SMS、メール、チャットアプリ(LINEなど)の特徴を整理すると、以下のようになります。それぞれの特性を理解し、目的に応じて使い分けることが重要です。
| 比較項目 | SMS | Eメール | チャットアプリ |
|---|---|---|---|
| 到達率・開封率 | 比較的高い傾向 | 低くなりやすい傾向 | 比較的高い傾向(通知設定に依存) |
| 宛先情報 | 携帯電話番号 | メールアドレス | アカウントID |
| 導入ハードル | 低い(標準機能) | 低い(標準機能) | 高い(アプリ・登録必須) |
| 送信コスト | 1通ごとに発生 | 安価(定額など) | 従量課金または無料 |
| 添付ファイル | 不可(URL誘導が必要) | 可能 | 可能 |
| 適した用途 | 重要通知、本人認証、督促 | メルマガ、長文案内 | 販促、ファン作り |
SMSの活用事例
SMS(ショートメッセージサービス)は、到達率や開封率の高さから、個人の連絡手段としてだけでなく、企業のビジネスコミュニケーションツールとしても広く活用されています。電話番号という比較的変更されにくい個人情報を宛先とするため、他の連絡手段と比べて、情報が届きやすい傾向があります。
ここでは、ビジネスシーンにおけるSMSの具体的な活用事例を4つの主要なカテゴリに分けて解説します。
本人認証やワンタイムパスワード送信での活用
SMSは、Webサービスやアプリへのログイン時における本人認証(SMS認証)の手段として標準的に利用されています。この仕組みは、IDとパスワードに加え、所有しているスマートフォンに届いたコードを入力することでセキュリティを強化する「二要素認証(2FA)」の一種です。
携帯電話番号はSIMカードと紐付いており、複製が困難であるため、メールアドレスによる認証と比べてセキュリティを高めやすいとされています。金融機関の振り込み手続き、チケットの購入、SNSのアカウント作成など、厳格な本人確認が求められる場面で導入が進んでいます。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)も、不正アクセス対策として多要素認証の利用を推奨しており、その中でもSMSを用いた認証はユーザーの利便性と安全性のバランスが取れた手法として定着しています。
参考:中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
予約リマインダーや通知での活用
飲食店、医療機関、美容サロン、宿泊施設などでは、予約日の直前にSMSでリマインダーを送信することで、「うっかり忘れ」による無断キャンセル(ノーショー)を防止できます。メールと比較して、SMSは受信に気づきやすく、即座に確認される傾向があるため、直前の連絡手段として最適です。
また、物流業界における配送予定通知や、修理完了の連絡、請求額の確定通知など、確実に見てもらいたい事務的な通知にも適しています。これらの通知業務は、手動で行うと手間がかかりますが、顧客管理システムや業務アプリと連携させることで自動化が可能です。
例えば、顧客情報を管理しているデータベースとSMS配信サービスを連携させれば、予約日の前日に自動でメッセージを送信できます。こうした仕組みの基盤として、サイボウズ株式会社が提供する kintone®(キントーン)などが活用されるケースも増えています。
kintone(キントーン)は、AIとノーコード・ローコードで現場の業務にフィットする業務アプリがつくれるサイボウズの業務改善プラットフォームです。こうしたツールに蓄積された顧客データをもとにSMSを送信することで、業務効率化と顧客満足度の向上を同時に実現できます。
| 業界 | 活用シーン | 導入効果 |
|---|---|---|
| 医療・クリニック | 診療予約の前日リマインド | 予約忘れの防止、空き枠の有効活用 |
| 物流・配送 | 配送予定・不在通知 | 再配達率の低下、ドライバーの負担軽減 |
| 不動産・管理 | 家賃引落し日・更新時期の連絡 | 入金遅延の防止、郵送コストの削減 |
| 人材・派遣 | 面接日程の調整・確定連絡 | 連絡がつかない状況の解消、採用プロセスの短縮 |
マーケティングやプロモーションでの活用
新商品のお知らせ、限定クーポンの配布、セールの案内など、マーケティング施策においてもSMSは効果を発揮します。メールマガジンの開封率が低下傾向にある中で、スマートフォンの画面に通知が表示されるSMSは、高い視認性を誇ります。
ただし、広告宣伝目的でSMSを送信する場合は、特定電子メール法などの法令を遵守し、事前に受信者の承諾(オプトイン)を得る必要があります。また、配信頻度が高すぎるとブロックされるリスクがあるため、誕生日クーポンや休眠顧客への再アプローチなど、ここぞというタイミングで活用するのが一般的です。
短文で要件を伝えつつ、詳細ページへのURLを記載してWebサイトへ誘導することで、コンバージョン率の向上が期待できます。
顧客サポートでの活用事例
コールセンターやカスタマーサポートの現場では、電話対応とSMSを組み合わせることで業務効率を改善できます。例えば、電話がつながらない顧客に対して折り返しの電話をする代わりにSMSで用件を送信したり、電話口で口頭説明が難しいWebサイトのURLや地図情報をSMSで案内したりすることが可能です。
また、IVR(自動音声応答システム)と連携し、「Webでの手続きをご希望の方は1番を押してください」というアナウンスの後に、手続き用のURLをSMSで自動送信する「あふれ呼対策(コールバック予約)」としても活用されています。これにより、オペレーターの通話時間を短縮し、顧客の待ち時間ストレスを軽減できます。
さらに、対応完了後にSMSでアンケートフォームを送付し、NPS(ネットプロモータースコア)などの顧客満足度調査を行う企業も増えています。電話やメールよりも回答率が高くなる傾向があり、サービスの質向上に役立つデータを収集できます。
法人向けSMS送信サービスとは?
個人間でやり取りするSMSとは異なり、企業が顧客に対してSMSを送信する場合、1通ずつ手動でスマートフォンから送信するのは現実的ではありません。そこで利用されるのが「法人向けSMS送信サービス」です。このサービスを利用することで、パソコンの管理画面や自社のシステムから、多数の顧客へ一斉に、あるいは特定の条件に合わせて自動でメッセージを送信できます。
法人向けSMS送信サービスは、到達率の高さや開封率の高さから、本人認証(SMS認証)、予約のリマインダー、重要なお知らせの通知、プロモーションなど、多岐にわたるビジネスシーンで活用されています。ここでは、その仕組みや導入形態について詳しく解説します。
SMS送信サービスの仕組み
法人向けSMS送信サービスは、企業が利用するパソコンやサーバーと、携帯電話キャリアのネットワークを接続する「ゲートウェイ」としての役割を果たします。この仕組みにより、大量のメッセージを効率的に処理し、各ユーザーの携帯電話番号へ届けることができます。
SMS送信サービスの接続方式には、大きく分けて「国内直収接続」と「国際網接続」の2種類が存在します。
国内直収接続
国内直収接続とは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルといった国内の携帯電話キャリアと直接接続してSMSを配信する方式です。国内の通信事業者が定める基準をクリアしたルートを通るため、到達率が高く、遅延が発生しにくい傾向があるのが特徴です。また、受信したユーザーが不審に思わないよう、送信元番号の表示が安定している点もメリットです。重要度の高い通知や本人認証には、この方式が推奨されます。
国際網接続
国際網接続は、海外の回線を経由して日本の携帯電話番号へSMSを送信する方式です。国内直収接続に比べて送信コストを安く抑えられますが、海外サーバーを経由するため、キャリアの迷惑メールフィルタでブロックされるリスクが高くなります。その結果、到達率が低下する可能性があります。コスト重視のマーケティング配信などで利用されるケースがありますが、確実性を求める場合には注意が必要です。
CPaaSを活用したSMS配信
近年、SMS送信機能を自社のWebサービスやアプリに組み込むために、「CPaaS」と呼ばれるサービスが注目されています。
CPaaSは「Communications Platform as a Service」の略称で、コミュニケーションに関するさまざまな機能を提供するクラウドサービスのことをいいます。音声通話はもちろんSMSやビデオ会議、チャットボット、音声認識、IVRなど、連携可能な機能は多岐にわたります。
CPaaSではこうした通信機能を API(Application Programming Interface)によって連携させる仕組みになっており、CPaaSを活用することで、通信機能をゼロから自社開発せずともコミュニケーションツールと自社サービスの連携が可能になります。
日本でのCPaaSの歴史は、2013年に日本で販売を開始したTwilio®︎(トゥイリオ)、2017年に日本法人を設立したVonage(ボネージ)から始まりました。
例えば、顧客管理システム(CRM)や業務アプリ作成プラットフォームとCPaaSをAPIで連携させることで、「予約日が近づいたら自動でSMSを送る」「配送状況が変わったら通知する」といった仕組みを構築できます。
具体的な連携例として、サイボウズ株式会社が提供する kintone(キントーン)との連携が挙げられます。kintone(キントーン)は、AIとノーコード・ローコードで現場の業務にフィットする業務アプリがつくれるサイボウズの業務改善プラットフォームです。kintone で管理している顧客リストに対して、CPaaSを経由してスムーズにSMSを送信する機能を実装できます。
CPaaSは、基本的に従量課金制を採用しており、送信した通数に応じて料金が発生します。初期費用を抑えてスモールスタートできる点も、CPaaSを活用したSMS配信の大きなメリットです。自社のエンジニアリソースや、実現したい機能(単なる通知か、双方向のやり取りかなど)に合わせて、最適なサービスを選択できるのが魅力のひとつです。
SMSを送信できない場合の対処法は?
SMS(ショートメッセージ)が送れない場合、端末の不具合から通信事業者の制限まで、さまざまな要因が考えられます。焦らずに一つずつ原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。
送信エラーの主な原因
SMSを送信できない原因として最も多いのが、電波状況や入力内容の不備です。ここでは、送信側に起因する主なエラーについて解説します。
電波状況や端末の設定
まず確認すべきは、スマートフォンの通信環境です。電波のアンテナマークが立っていない、あるいは「圏外」と表示されている場合は、SMSを送信できません。また、機内モードがオンになっているとすべての通信が遮断されるため、設定画面からオフになっていることを確認してください。端末の一時的な不具合であれば、再起動することで改善する場合もあります。
送信先電話番号や本文の文字数
送信先の電話番号が間違っている場合や、現在使われていない番号宛てには送信できません。また、SMSには一度に送信できる文字数に制限があります。一般的な規格では全角70文字(半角160文字)を超えると、送信できなかったり、分割されて届いたりすることがあります。最近の機種やプランでは長文メッセージ(ロングSMS)に対応しているものもありますが、受信側の環境によっては正しく表示されない可能性があるため注意が必要です。
| 原因 | 詳細 | 対処法 |
|---|---|---|
| 通信環境の不具合 | 圏外、電波微弱、機内モード設定中など | 電波の良い場所に移動する、機内モードを解除する、Wi-Fiをオフにしてモバイルデータ通信を確認する |
| 宛先の 間違い |
番号の入力ミス、固定電話宛ての送信など | 電話番号を再確認する、SMS対応の携帯電話番号か確認する |
| 文字数 超過 |
全角70文字(半角160文字)を超えている | 文字数を減らして分割送信する、または「+メッセージ」やチャットアプリを利用する |
| 利用料金の未払い | 携帯電話料金の滞納による利用停止 | 契約状況を確認し、未払いがある場合は支払いを済ませる |
受信拒否設定の確認方法
送信側の設定や環境に問題がない場合、受信側で拒否設定が行われている可能性があります。特に、迷惑メール対策として自動的にブロックされているケースが少なくありません。
キャリア側の迷惑メールフィルター設定
株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社(au)、ソフトバンク株式会社、楽天モバイル株式会社などの通信キャリアでは、強力な迷惑メール対策機能を提供しています。「海外からのSMSを受信しない」「電話帳に登録されていない番号からのSMSを拒否する」といった設定が有効になっていると、必要なメッセージも届かないことがあります。送信できない場合は、相手に設定状況を確認してもらうか、別の連絡手段で確認を依頼する必要があります。
端末本体の着信拒否設定
スマートフォン本体の設定で、特定の電話番号を着信拒否リストに登録している場合、その番号からのSMSも受信できません。iPhoneやAndroidの「設定」や「メッセージアプリ」の設定メニューから、ブロックリストに番号が含まれていないかを確認できます。意図せず誤って登録してしまっているケースもあるため、一度リストを見直すことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
SMSの送信料金はいくらですか?
SMSの受信は基本的に無料ですが、送信には料金がかかります。国内への送信の場合、文字数に応じて1通あたり3円から33円(税込)程度が一般的です。契約している携帯電話会社やプランによって異なる場合があるため、詳細は各キャリアの公式サイトをご確認ください。
SMSで写真や動画は送れますか?
従来のSMSはテキスト(文字)専用のサービスであるため、写真や動画を直接添付して送ることはできません。画像などを送りたい場合は、MMS(マルチメディア・メッセージング・サービス)や、LINEなどのチャットアプリ、または「+メッセージ(プラスメッセージ)」を利用する必要があります。
格安SIM(MVNO)でもSMSは使えますか?
はい、多くの格安SIMで利用可能です。ただし、データ通信専用SIMの場合はSMS機能が付帯していないことがあります。その場合、契約時に「SMS機能付きSIM」を選択するか、オプションとして追加する必要があります。音声通話機能付きSIMであれば、基本的に標準で利用できます。
海外の携帯電話番号へSMSを送ることはできますか?
はい、日本のスマートフォンから海外の携帯電話番号へSMSを送信することは可能です(国際SMS)。ただし、送信料金は国内宛てとは異なり、1通あたり50円〜500円程度と高額になる場合があるため注意が必要です。受信に関しては、国内にいる限り無料であることが一般的です。
SMSが届かない主な原因は何ですか?
SMSが届かない原因として最も多いのは、受信側の「迷惑メール設定(SMS拒否設定)」です。その他、電波状況が悪い、機内モードになっている、電話番号が間違っている、または格安SIMなどでSMS機能がないプランを契約している可能性が考えられます。
1通あたりの文字数制限はありますか?
基本的な規格では、全角70文字(半角160文字)が1通の上限です。しかし、近年の多くの機種やキャリア間では、最大全角670文字までの長文メッセージを送受信できる機能が普及しています。長文の場合は文字数に応じて送信料金が加算される仕組みになっています。
まとめ
本記事では、SMS(ショートメッセージ)の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、そしてビジネスにおける活用事例までを解説しました。SMSは携帯電話番号を宛先とするため、重要な情報を届けやすい連絡手段の一つであり、本人認証や重要なお知らせなど、企業活動においても欠かせない存在となっています。
ビジネスでSMSを導入する際は、セキュリティと到達率に優れた配信サービスの選定が重要です。世界中で多くの企業に利用されている「Vonage」であれば、APIを活用した柔軟で確実なSMS配信が可能です。具体的な導入効果やサービス詳細については、Vonageサービスパンフレットをダウンロードして、ぜひご検討ください。
※「kintone」「キントーン」の名称およびロゴはサイボウズ株式会社の登録商標または商標です。
※Twilio®︎ は、Twilio Inc. および/またはその関連会社の登録商標です。
※AirPods、AirTag、Apple、Apple のロゴ、Apple Pay、Apple Watch、Apple Music、FaceTime、 GarageBand、HomePod、iMovie、iPad、iPhone、 iPhoto、iSight、iTunes、QuickTime、QuickTime のロ ゴ、Retina、Safari、Mac OS は、米国および他の国々 で登録された Apple Inc.の商標です。iPhone の商標は アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されて います。App Store、AppleCare、iCloud は、Apple Inc.のサービスマークです。 TM and © Apple Inc. All rights reserved.
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