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固定電話の廃止に企業はどう対応する?廃止するメリットや代替手段を紹介

公開日:2024.09.25

更新日:2024.09.25

KDDIウェブコミュニケーションズ

固定電話の廃止に企業はどう対応する?廃止するメリットや代替手段を紹介

テクノロジーの進化により、コミュニケーション手段が多様化し、固定電話の必要性が薄れつつある昨今。ビジネス環境の変化に伴い、近年では固定電話の廃止を検討している企業が増加傾向にあります。

本記事では企業が固定電話を廃止することにどのようなメリットがあるのか、また具体的にどのような代替手段があるのか、詳しく解説します。

固定電話を廃止する会社が増えている

固定電話を廃止する会社が増えている

携帯電話の普及や各種インターネットサービスの台頭、新型コロナウイルス感染症の影響によるテレワークの促進などにより、近年ではメールやチャット、ビデオ通話といったオンラインツールでのコミュニケーションが主流になりました。翻って、従来使われてきた固定電話の必要性は少しずつ薄れてきています。

柔軟で多様な働き方が求められる昨今。こうした時代背景も踏まえて、固定電話を廃止する企業が増加しています。またNTTは2024年1月より、固定電話用の設備を「IP網」と呼ばれる通信に移行する方針を打ち出しました。このような動きも、企業の固定電話廃止を後押ししていると考えられます。

しかし、今なお固定電話を利用している企業も少なくありません。このような企業の場合、電話対応のためだけに出社する必要があり、それがテレワークの促進を阻む要因の1つとなっています。

会社の固定電話を廃止するメリット

会社の固定電話を廃止するメリット

オフィスの固定電話をなくすことで、企業にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。会社の固定電話を廃止するメリットについて見ていきましょう。

①電話対応のために出社する必要がなくなる

固定電話を設置している場合、電話対応を行うために誰かが出社する必要があります。リモートワークを実施している企業であっても、担当者は出社を強いられるケースがあるのではないでしょうか。

固定電話を廃止して電話をクラウド化することで、電話対応のためだけに出社する必然性がなくなります。場所を選ばず連絡をとれるようになるため、リモートワークをより効果的に推進することが可能です。

②業務効率の向上が期待できる

固定電話を設置している場合、電話を受けた従業員が相手の氏名や企業名、用件などを確認し、担当者へ取り次ぐ必要があります。そのため電話番は着信のたびに作業を中断しなければならず、集中力を保ちにくく、業務効率も低下してしまいます。

固定電話を廃止して、たとえばクラウドIP電話を導入すると、企業の電話番号にかかってきた電話を自宅にいながらWebブラウザ上で受けられるようになります。また各担当者のスマートフォンにつながるよう設定することも可能です。取り次ぎによる業務の中断がなく、より長い時間集中して仕事に取り組めます。

各担当者が、本来行うべき業務(コア業務)に集中できるので、業務効率化の向上が見込めます。加えて、会社全体の生産性向上も期待できるでしょう。

③導入・運用コストを削減できる

固定電話を導入する場合、電話回線や設置のための工事費や電話本体、さらにはPBXなどの機器の購入費がかかります。また導入後も固定電話にかかる機器に対するシステム運用・保守のコストが発生します。会社規模の拡大に伴って人員を増やすことになれば、増設する固定電話の分だけコストも増加してしまうでしょう。

固定電話を廃止することで、こうした費用を削減できます。たとえばIP電話などは、インターネット環境とパソコン、ヘッドセッドだけで通話が行えるため、他の機器を揃えたり運用・保守したりするコストがかかりません。またIP電話の通話料は一般的な固定電話より安価に済む場合が多いため、ランニングコストの節約にもつながるでしょう。

④オフィスの移転や組織変更に対応しやすい

固定電話には、電話線や機器の設置場所が限られるため、オフィス内のレイアウトを変更しにくいという欠点があります。しかし固定電話を廃止することでこれらの制約がなくなり、自由にレイアウトを変更できるようになります。

また組織変更や事業拡大・縮小に伴う固定電話回線の移設や追加も不要です。固定電話回線の移設や増設のための労力を削減できるほか、設置完了までの業務の停滞が発生しなくなります。このように組織・事業変更に柔軟に対応できることで、企業全体の生産性を高めることにもつながります。

会社の固定電話を廃止する場合の代替手段

会社の固定電話を廃止する場合の代替手段

固定電話を廃止する際には、適切な代替手段の選択が求められます。ここでは会社の固定電話を廃止する場合に挙げられる主な代替手段について、それぞれのメリットとデメリットを交えて解説していきます。

クラウドIP電話

クラウドIP電話とは、インターネット回線を利用している電話のことを指します。電話網を通じて音声を伝送するアナログ式の固定電話と異なり、クラウドIP電話ではデータ化した音声をインターネット回線上でやり取りして通話を実現します。

インターネット環境さえあれば、スマートフォンやパソコンなどの端末からいつでもどこでも電話対応を行えます。(スマートフォンの場合はアプリをインストールするだけで利用可能)専用機器の設置や配線工事の必要もありません。リモートワークを導入したい企業に特におすすめです。

またクラウドIP電話の中には、録音機能やCRM連携、AI活用による文字起こし・自動要約といった機能が備わっているサービスもあります。自社の状況に即したサービスを選定することで、業務効率の改善につながるでしょう。

ただしインターネットの通信環境によっては音声品質が低下してしまう点と、提供会社ごとに品質やセキュリティレベルが異なる点には留意しなければなりません。個人情報漏洩などが不安な場合には、セキュリティレベルの高い事業者を選ぶことが大切です。

モバイル端末配布

社用の携帯電話やスマートフォンを導入することにより、在宅ワークでも従業員の電話対応が可能になります。

一方で社用携帯の導入における端末購入費や、通信費などの多額の費用がかかる点はデメリットです。また顧客や取引先に担当者の携帯電話番号を伝えることになるため、営業時間外や休暇中にも電話がかかってくる可能性が生じます。ワークライフバランスを崩し、従業員の心身に負担をかける恐れもあるほか、個人のプライバシー保護が困難になる点にも注意が必要です。

電話転送サービス

固定電話の電話転送サービスはオプションとして提供される機能のひとつで、会社の電話に着信があった際、あらかじめ登録しておいた別の電話番号宛てに転送するサービスのことを指します。固定電話への入電を担当者個人の携帯電話に転送するよう設定しておくことで、営業先やリモートワークなどでオフィスにいなくても電話対応が可能となります。

離席中や外出中に顧客から緊急の連絡があってもすぐに対処できるため、ビジネスチャンスを逃すリスクを低減できるでしょう。

ただしサービスの利用には基本的に申し込みが必要です。オプションとしてかかる料金のほか、転送通話料金も発生する点に注意が必要です。また電話応対の負担が個人に偏りやすい傾向にあること、発信者の判別が難しいため、会社とプライベートの着信の判別がつきにくいこと、折り返しを個人の携帯電話から発信することになる点もデメリットとして挙げられます。

電話代行サービス

電話代行サービスはその名のとおり、会社にかかってくる電話を代行業者が代わりに受け、メールやチャットなどで連絡してもらえるサービスです。会社名や電話番号、担当者名、用件などの情報が送られてくるため、その情報をもとに先方へかけ直す流れになります。

電話代行を導入することで、営業電話の一次対応がなくなるため、自社での工数を大幅に削減できるメリットがあります。

一方で顧客が担当者と直接連絡をとりにくい点や、イレギュラーな対応が難しい点はデメリットです。また委託先によって対応品質が異なることもあるため、信頼できる代行業者を選択する必要があります

クラウドIP電話&クラウドコールセンター「MiiTel」のご紹介

MiiTel

MiiTelは音声解析AIを搭載したクラウドIP電話&クラウドコールセンターサービスです。電話営業や顧客応対の録音から文字起こし、内容の要約、さらに感情分析までを音声解析AIが自動で行うことで、担当者が顧客と「何を」「どのように」話しているのかを解析・可視化でき、電話応対の課題であるブラックボックス化を解消できます。

また応対記録を自動でデータ化できるため、議事録作成や報告といった事務作業の工数を減らせます。担当者がコア業務へ注力できるほか、蓄積されたデータをもとにしたセルフコーチングも可能です。さらに成績優秀者の話し方を分析してマニュアル化することで応対品質の向上や均一化も実現。生産性はもちろん、商談獲得率や成約率の向上にもつながります。

KWCPLUSでは、「通話専用プラン」と「フル機能プラン」の2種類のプランをご用意しています。「通話専用プラン」では高品質なクラウドIP電話をご利用いただけるほか、通話の録音、CRM連携、外部SFAなどとの連携が可能です。一方「フル機能プラン」は「通話専用プラン」の内容に加えて、文字起こしや自動要約、話し方解析、IVR設定や待ち呼設定など、充実した機能をご利用いただけます。自社の状況に合わせて適したプランをお選びください。

 

まとめ

固定電話の廃止は、企業の業務効率化やコスト削減、柔軟な働き方の実現に大きく貢献します。昨今では固定電話の代替手段が多く存在するため、固定電話を廃止する際は、企業のニーズにあった手段の選択が必要です。

KWCPLUSが提供する「MiiTel」には通話専用プランがあり、高品質なクラウドIP電話をご利用いただけます。インターネット環境とヘッドセッド、パソコンがあればすぐに利用開始でき、リモートワークなど多様な働き方に対応可能です。固定電話を廃止した後の代替手段にお悩みの方は、ぜひご検討くださいませ。

執筆者情報

KDDIウェブコミュニケーションズ
KDDIウェブコミュニケーションズ
2013年に、日本ではまだ黎明期であったCPaaSの取り扱いを開始。CPaaSやCCaaSなどコミュニケーションのDXの専門家として、「コミュニケーションの多様性」を活用するための記事をお届けします。


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