コンタクトセンターの運営や営業チームのインサイドセールスにおいて、電話業務の効率化は避けては通れない課題となっています。そこで本記事では、多くの企業で利用されている「HubSpot®」とIP電話の連携によってどのようなメリットを得られるかを解説します。
※HubSpotはHubSpot,Inc.の登録商標です。
HubSpotはIP電話との連携が可能
HubSpotとは、「Hub」と呼ばれる多様なツールを組み合わせることで、営業、カスタマーサポートなど、部門間の連携をスムーズにできるオールインワン型のプラットフォームです。BtoB・BtoCいずれの企業でも無料で利用でき、主に以下のような機能を備えています。
- CRM機能：顧客の詳細情報の管理（氏名・購入履歴・Webアクセス履歴など）
- SFA機能：商談や取引内容の記録
- MA機能：メルマガ配信・ステップメールなどのメールマーケティング
HubSpotとIP電話を連携することで、電話対応の質と効率を同時に高められます。
Hubspotには「管理画面上から顧客に直接発信できる」コール機能がありますが、そのコール機能を実現する方法のひとつにIP電話との連携があります。これによりHubspot CRMからのクリックトゥコールはもちろん、通話内容を自動でテキスト化して記録するといったことも可能になります。通話中にメモを取る手間や対応履歴を入力する手間を大幅に軽減できるでしょう。
さらにHubspotとIP電話の連携でコール機能を設定する場合、ほかの設定方法（Hubspotが提供する電話番号を取得する／スマートフォンの電話番号を登録する）とは異なり
- 発信・受信のどちらも可能
- トールフリー番号にも対応
- デスクトップ・モバイルアプリのどちらから発信しても「非通知」にならない
といったメリットがあります。設定方法も簡単なため、積極的に活用していきましょう。
HubSpotとIP電話の連携によってできること
HubSpotとIP電話の連携によってどのようなことができるのか、それぞれ解説していきます。
HubSpotのシステム上で即座に架電を行える
HubSpotとIP電話を連携すれば、Hubspotの顧客情報画面からワンクリックで電話をかけられます。
たとえば特定の顧客に連絡したい場合、コンタクトの詳細画面に表示されている「コール」アイコンをクリックするだけで、事前に登録された電話番号宛に発信ができます。これにより電話番号の手入力や別システムの立ち上げが不要となり、作業時間の削減が可能です。
結果として、1日に対応できる顧客数を増やすことができるでしょう。
通話内容を自動でテキスト化できる
HubSpotとIP電話を連携させれば、通話内容を自動的に録音・テキスト化して、会話ログをCRMに保存できます。
オペレーターと相手の発言は話者ごとに区別されて記録されるため、通話メモの作成や録音の聴き直しといった手間は必要ありません。またHubSpotのエンタープライズ版を導入すると、コメントの挿入やキーワード検索といった機能も利用できます。
会話の流れを視覚的に整理でき、内容の確認や通話の品質チェックもスムーズに行えるため、事務作業の負担が軽減されるでしょう。部署内での情報共有や新人教育のエビデンスにも役立てられます。
KPI指標に関するデータを可視化できる
HubSpotとIP電話を連携することで、コンタクトセンターやインサイドセールスにおけるKPI指標が可視化されます。
架電数や総通話時間、平均通話時間に加え、AIによって会話の速度やラリー回数、被り回数なども数値化し、ダッシュボード上でリアルタイムに確認できるのです。蓄積したデータは時系列のグラフで表示されます。
これにより、オペレーターや営業担当ごとの通話傾向の変化や、応対スキルにおける強み・弱みを視覚的に捉えることができます。これらのデータは、指導や評価にも役立つでしょう。
コンタクトセンターのKPIについては「コンタクトセンターの主要なKPI 13項目｜目標設定時のポイントを解説」の記事を、インサイドセールスのKPIについては「インサイドセールスにおけるKPIとは？代表的な指標や効果的な運用ポイントを解説」の記事をご参照ください。
HubSpotとIP電話の連携がもたらす効果
HubSpotとIP電話の連携は、コンタクトセンター運営やインサイドセールスにおいてどのような効果をもたらすのか見てみましょう。
業務フロー全体を簡略化できる
HubSpotとIP電話を連携することで、顧客への架電から通話ログの記録まで、一連の作業を自動化できます。
これにより、オペレーターや営業担当者は対応履歴の手動入力やメモ作成の手間を省くことができ、本来注力すべきコア業務、つまり顧客への丁寧な応対に集中できるようになります。
さらにHubSpotでは、蓄積されたデータをもとに緊急度や問い合わせ内容に応じた優先順位の設定も行えます。これにより、対応順の判断に迷うこともありません。ピーク時でも対応履歴の確認や記録に時間を取られず、次々と着信に対応できる体制を整えられるでしょう。
部門間でスムーズな情報共有を図れる
顧客満足度を高めるためには、迅速で一貫性のある対応が欠かせません。そのため、コンタクトセンターを持つサポート部署だけでなく、マーケティング部門や営業部門など、顧客と接点を持つすべての部門が連携を取り合う必要があります。
HubSpotとIP電話を連携すれば、通話内容や対応履歴を自動的に記録・共有できるようになります。これにより、オペレーター間での情報伝達ミスを防ぎ、同じ顧客への重複した対応や連絡といった無駄を削減することが可能です。
また蓄積された通話ログを分析することで、問い合わせ内容やクレームの傾向、回答パターンを可視化できます。これらのデータは、マーケティング部門による施策立案や製品開発部門における改善提案、ナレッジベースの強化など、多くの場面で役に立つ情報源となるでしょう。
リモート対応の業務環境を構築しやすくなる
HubSpotには、iOSとAndroidに対応したモバイルアプリが用意されており、スマートフォンやタブレットからでも容易にアクセスできます。
このHubSpotのモバイルアプリとIP電話を連携させることで、在宅勤務などのリモート環境下でも、オフィス勤務時と遜色のない高品質な顧客対応が実現可能です。
このような柔軟なリモート対応環境の構築は、従業員の多様なニーズに応え、新たな働き方を支援することにつながります。またオフィスに出勤できない状況下でも事業を継続できる体制を整えられるため、事業継続性の強化にもつながるでしょう。
テレワーク環境における電話業務については、「テレワーク中の電話対応はどうする？問題点や解決方法、注意点を解説」の記事をご参考ください。
HubSpotとIP電話を連携するならMiiTelがおすすめ
HubSpotと連携できるIP電話を探している場合は、MiiTelがおすすめです。
MiiTelは、電話対応業務の効率化を支援する「トーク解析AI」を搭載したIP電話で、オフィス勤務はもちろん、在宅ワークでも、パソコンやスマートフォンからワンクリックで発信が可能です。自動録音や自動文字起こし機能もあり、電話対応にかかる手間を大幅に削減します。
さらにAIが通話中の音声を解析し、話し方や話速、キーワード、ラリー回数、被せ率といった要素を可視化して通話内容を評価してくれるため、応対品質の平準化や従業員の教育にも役立ちます。
またMiiTelはHubSpotだけでなく、Slackをはじめとするさまざまなビジネスプラットフォームとの連携も可能です。たとえばSlackと連携することで、通話の応対履歴をチャットで自動的に投稿・通知できるため、リアルタイムでの情報共有や確認が容易になります。
マルチチャネル対応が求められる今のカスタマーセンター運営にフィットしたIP電話と言えるでしょう。
まとめ
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