SMSで顧客との連絡を迅速かつ確実に!
カスタマーサポートを支える「Vonage」の活用
ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社 様
カスタマーサービスセンターご担当者様

アウトドア用品の老舗ブランド「コールマン(Coleman)」の国内販売を手がけるニューウェルブランズ・ジャパン合同会社。そのカスタマーサービスセンターでは、お客様からの修理依頼に対する発送先案内や到着通知をSMSで行っています。
2024年、利用していたSMSサービスの提供終了を受け、急遽代替サービスとして導入されたのがVonageです。今回は同社の担当者様に、Vonage導入の経緯や運用状況についてお話を伺いました。
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導入前の課題
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- 既存SMSサービスの終了に伴い、顧客へのスピーディな連絡手段が使えなくなる懸念が生じた
- 通話での連絡はわずらわしいと感じる顧客も一定数いるため、SMSは不可欠だった
- メールに依存すると、アドレス間違いや受信制限などで案内が届かないリスクがあった
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導入の決め手
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- ベンダーからの提案により、短期間での切り替えが可能だと判明
- 既存システム(Salesforce Service Cloud)との連携がスムーズ
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導入の効果
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- 以前と同様の機能を維持し、業務継続性を確保
- 顧客への重要な案内を確実に届けることが可能
- システム移行に伴う影響を最小限に抑制

当社は、アメリカの老舗アウトドアブランド「コールマン(Coleman)」製品の製造・輸入および国内販売を手がける会社です。コールマンは1900年創業の歴史あるブランドで、日本でも1976年にコールマンジャパンが設立され、長年にわたって多くのお客様にご愛用いただいています。
私たちのいるカスタマーサービスセンターは、お客様からの修理受付や問い合わせ対応などのアフターサービスを担当しており、お客様との重要な接点として機能しています。修理が必要な製品を当社の修理センターへお送りいただき、修理完了後にお返しする、というのが基本的な流れです。
修理依頼の窓口として3つのチャネル(電話、問い合わせフォーム、販売代理店)を用意しており、売代理店経由の依頼が割合としては最も高くなっています。製品によって異なるものの、お預かりした製品の多くは、1~2週間程度でお客様へお返ししています。
予想外の既存SMSサービス終了という危機
当社では修理をご依頼いただいたお客様に対して、修理品の送付先住所をご案内したり、修理品が到着したことをお知らせしたりする重要な連絡手段としてSMSを活用しています。2023年にSalesforceのService Cloudを導入し、その一環としてSMS機能を顧客対応のために活用し始めました。
もちろんメールも活用していますが、SMSの方が連絡手段としての確実性が高いことから、当社では欠かせない連絡チャネルのひとつとなっています。
メール
メールアドレスの入力間違いや受信制限などにより、お客様のもとへご案内が届かないケースがある
SMS
携帯電話番号に紐づく連絡手段のため、メールと比べて到達率が高い
しかし2024年の年末、利用していたSMSサービスから突然「サービス提供の終了」を知らされたのです。2025年4月には完全に撤退するとのことで、数ヶ月のうちに代替サービスへの移行を完了させなければならない危機的な状況となりました。SMS運用が軌道に乗った矢先のことだったため、これにはとても驚きました。
Q:Vonage導入までの流れを教えてください
従来のSMSサービスが終了することを受け、ベンダーから代替のサービスとしてご提案いただいたのがVonageです。
切り替えまでの猶予がない状況下で、当社のSalesforce環境との連携がスムーズに行えることや以前と同様の機能を維持できることが確認できたため、すぐに導入を決定しました。実際の作業は2025年3月頃から開始し、4月には本格運用を開始できました。
サービス終了の件を知ってから約4ヶ月という短期間での移行でしたが、業務に影響を与えることなく切り替えられた点は良かったです。
多様な顧客ニーズに応える柔軟なサポート体制を堅持
Q:VonageのSMS機能はどのように活用されていますか?
修理品送付先住所を知らせることと、お客様が発送された修理品がこちらに到着したことを通知するときが、主な活用方法です。よい意味で、従来と何も変わっていません。
全自動とまではいきませんが、SalesforceのService Cloudと連携しており、担当者が送信操作を行うと、事前に設定されたテンプレート文章が送信される仕組みになっています。
SMSのメリットとして「届く確率が高いこと」を挙げましたが、実際の運用でもSMSが届かなかったという問い合わせはほぼ発生していません。お客様側の通信環境に問題があった場合を除けば、100%に近い到達率を実現できています。
Q:Vonage導入後の効果について教えてください
業務継続性の担保
旧サービスからVonageへの切り替えがスムーズに行えたため、連絡業務を途切れることなく継続できた
将来的なコスト削減
SMS1通あたりの送信料が安価なため、大量送信のニーズが発生した際にはコストを抑えられる
最も重要なことは、業務の継続性を確保できたことです。SMSの切り替えが必要になったのは予想外の事態でしたが、Vonageへの移行により、お客様への重要なご案内を途切れることなく継続できました。
システム移行に伴う混乱もなく、以前と同様の品質でサービスを提供できているため、お客様からの苦情やお問い合わせの増加もありません。緊急事態時の対応としては、満足のいく結果だと評価しています。
またVonageは、一般的なCPaaSと比較して、より低価格でSMS送信を行えるとの案内をKDDIウェブコミュニケーションズの担当者から聞いています。現在は当社のSMS送信件数がそれほど多くないため、効果を実感するまでには至っていませんが、将来的に送信件数が増加した場合にはコスト効率を期待できると思っています。
将来を見据えた顧客コミュニケーションの可能性
Q:今後のSMS活用について、どのようにお考えですか?
現在はアフターサービスに特化した活用となっていますが、将来的にはより幅広い用途での展開も検討の余地があると考えています。ただし当社におけるSalesforceの導入はアフターサービス部門のみに留まっており、マーケティングや営業部門との連携は今のところ行っていません。
カスタマーサポートだけの一存では判断できないことも多いですが、もし将来的にSalesforceの活用範囲が広がり、Sales CloudやMarketing Cloudなどとの連携が実現すれば、SMS活用の可能性も大きく広がるでしょう。
たとえば双方向SMSが可能になれば、お客様からのフィードバックを即座に受け取ることも可能です。重要なのは、お客様のニーズに応じて最適なコミュニケーション手段を提供し続けることだと考えています。SMSの特長である確実性と即時性を活かしながら、お客様満足度の向上に貢献していきたいです。
※Salesforceは、Salesforce, Inc. の商標です。
取材協力
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会社名
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ニューウェルブランズ・ジャパン合同会社 コールマン事業部
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住所
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〒108-0023
東京都港区芝浦4-9-25 芝浦スクエアビル -
事業内容
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- コールマン製品の製造
- 輸入及び国内販売
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本事例で導入されいる
主なサービス・API