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コンタクトセンターとは?役割やシステム、コールセンターとの違いを比較

公開日:2022.01.17

更新日:2024.05.17

KDDIウェブコミュニケーションズ

コンタクトセンターとは?役割やシステム、コールセンターとの違いを比較

これまで多くの企業が、ユーザーサポートの窓口としてコールセンターを活用してきました。しかし現在では通信手段の多様化やユーザーのライフスタイルの変化に伴い、顧客対応の窓口が「コンタクトセンター」と呼ばれるものに移行しつつあります。

本記事では近年増加している「コンタクトセンター」について、その概要や期待されている役割などを詳しく解説していきます。

コンタクトセンターとは?

コンタクトセンターとは?

コンタクトセンターは、電話やメール、チャットなどさまざまなチャネルを用いてコミュニケーションを行う顧客対応窓口です。企業によっては「カスタマーセンター」「お客様窓口」などと呼ばれる場合もあります。

コンタクトセンターが担う業務は企業によってさまざまです。会社からの案内などのアウトバウンドセールスから、商品・サービスの問い合わせ受付やクレーム対応といったインバウンドのものまで、その内容は多岐にわたります。

コンタクトセンターが注目されている背景

これまで企業と顧客のコミュニケーションといえば、コールセンターによる、電話を中心とした会話のやり取りが主なものでした。

しかしインターネット環境の変化に伴い、メール・チャット・SNSなど通信手段が多様化。さらに顧客のライフスタイルの変化によって、従来の電話窓口ではつながらない「早朝や深夜の時間帯に問い合わせをしたい」といったニーズも増えてきたのです。

そのような状況で生まれたのが、複数チャネルに対応できるコンタクトセンターだったというわけです。

コンタクトセンターの役割

コンタクトセンターの役割

顧客と直接コミュニケーションをとるコンタクトセンターは、企業が顧客との良好な関係構築を目指すうえで欠かせないものです。

とりわけ昨今のコンタクトセンターは、柔軟な対応によって顧客満足度を向上させるのはもちろん、重要な情報収集の手段にもなるなど、企業に新たな付加価値を生み出すものとして期待されています。

ここではコンタクトセンターがどのような役割を担っているのか、具体的に見ていきましょう。

企業のサービスレベルを一定に保つ

担当者やチャネルによって対応が異なるようでは、企業のサービスレベルが安定せず、顧客満足度の低下につながってしまいます。

そこで連絡窓口をコンタクトセンターに集中させることで、品質対応のクオリティを均一化できます。またマルチデバイス・オムニチャネルに対応することで、顧客の環境にかかわらずサービスの提供が可能になります。

部門間の連携をサポート

コンタクトセンターには、顧客から寄せられた「生の声」、つまり多くの重要な情報が集約・蓄積されています。

  • 顧客の基本情報・購入履歴
  • 対応履歴やクレーム内容
  • 新規顧客からの問い合わせ

これらは企業の商品開発、サービス改善、営業活動などに役立てられます。コンタクトセンターの設置によって開発部門や営業部門との連携が強化され、一層クオリティの高いサービスを提供できるようになるでしょう。

コンタクトセンターシステムの種類

コンタクトセンターシステムの種類

コンタクトセンターシステムには、大きく分けて2種類のシステムが存在します。ここでは、それぞれのシステムの特徴について紹介します。

インバウンド型

インバウンド型のコンタクトセンターシステムは、顧客からの問い合わせを受け付ける業務を中心に用いられます。

主な対応内容に、次のようなものがあります。

  • 商品やサービスに関する質問や問い合わせ
  • 苦情やクレーム受付
  • 手続きや申し込み受付
  • ヘルプデスク

顧客主導のコミュニケーションであるため、対応領域・問い合わせ内容も多岐にわたります。そのため「一部の業務を音声ガイダンスによる無人対応にする」「領域・スキルに合わせてオペレーターに振り分ける」といった、業務効率化に役立つ機能が備わっていることが多いです。また顧客情報のデータベースや調査を行う補助機能も含まれている場合があります。

アウトバウンド型

アウトバウンド型のコンタクトセンターシステムは、企業の担当者から顧客に対して発信する業務の際に使用します。

主な対応内容には以下が挙げられます。

  • 商品の紹介やアンケート
  • 契約者に対するアフターフォロー
  • 継続購入や休眠中顧客の再開促進
  • 代金回収や督促

発信や架電に特化したシステムの場合、自動架電(オートコール)機能や、PC端末上で電話番号をクリックするだけで架電できる「クリックトゥコール」機能などが備えられており、発信の効率化に役立てられています。

コンタクトセンターに必要な機能

コンタクトセンターに必要な機能

コンタクトセンターのシステムは、電話の架電や受電を行うだけでなく、オムニチャネルに対応している必要があります。コンタクトセンターでは、複数のシステムを組み合わせて構成しています。

チャットボット

チャットボットは「チャット」と「ロボット」を組み合わせた用語で、名前の通りロボットが自動応答・接客を行います。よくある質問や選択肢を設定しておくことで、無人対応を実現できます。

有人による窓口対応は、担当者の人数や回線数の制限によって対応できる数に限界があります。しかしチャットボットを導入することで、24時間対応かつ待ち時間のないスピーディな対応が可能です。

有人対応が必要なケースでも、一時的な回答や問い合わせ内容のヒアリングなどをチャットボットに任せることで、オペレーターの負担軽減や人件費の削減につながります。

CTI

CTIは、コンピューターと電話/FAXを統合して動かすことで業務を効率化するためのシステムです。その機能には以下のようなものが挙げられます。

ポップアップ機能 着信元の電話番号をパソコン上に表示させる機能
着信履歴機能

着信履歴をシステムに保存させる機能

検索や絞り込み機能も持つ

電話制御機能 オペレーターに対応振り分けをする機能

またアウトバウンド型のコンタクトセンターの場合、「パソコン上の顧客情報を選択すると、電話番号をプッシュすることなく架電できる」といった機能もあります。

電話を使った業務全般の効率化やサービス向上には欠かせないシステムと言えるでしょう。

CTIについて詳しく知りたい方は、こちらの「CTIとは?CTIシステムの基礎知識と連携時のポイントを解説」記事もご参照ください。

CRM

CRMはCustomer Relationship Managementの略称で、「顧客管理システム」と訳されます。顧客との対応履歴をシステム内に蓄積するもので、オペレーター間での対応内容の共有やサービスレベルの均一化に用いられます。

保存された顧客情報の検索・閲覧ができるため、オペレーターは同じ顧客からの問い合わせに対して、履歴を元にした的確でスピーディーな対応を行えるようになります。

加えてコンタクトセンターの管理者目線でも、オペレーターの対応が正しく行われているか、パフォーマンスの低下が起きていないか、といった分析や効率化に活用することができます。

録音装置

通話内容の記録・保存はコンタクトセンターには必要不可欠な要素です。録音の聞き返しによってやりとりの聞き逃しを防いだり、複数スタッフでの引継ぎを可能にしたりできます。

またオペレーターの対応内容に不備がないかを確認できることから、オペレーターの教育にも役立てられます。録音データを用いて研修用の教材にする企業も多数あります。

録音装置はトラブルシューティングだけでなく、サービスレベルの向上にも活用できるのです。

SMS

SMS連携によって、顧客へショートメッセージを送信する機能です。

SMSを活用することで、対応サポートの質が向上したケースは多々あります。たとえば会員ページのパスワードやURLの共有といった、口頭よりも文字で伝えた方がわかりやすい情報はSMSでの提供が適しているでしょう。

また着信が集中しオペレーターが対応しきれないあふれ呼や待ち呼の際にも、SMSでFAQページに誘導するといった対応も期待できます。

コンタクトセンターシステムの形態

コンタクトセンターシステムの形態

コンタクトセンターシステムには、大きく「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類の提供形態があります。ここではそれぞれの提供形態について、メリット・デメリットを解説します。

オンプレミス型

オンプレミス型のコンタクトセンターシステムは、自社内に専用の機材やシステムを導入して利用する提供形式です。

メリット

  • 強固なセキュリティ
  • カスタマイズ性に長けている

自社内に設備を持つことからシステムの全容を把握しやすく、強固なセキュリティを保ちやすいことが特徴です。特に外部からの攻撃には強い耐性を持つことが可能です。

また自社のシステムとなるため、業務形態や内容に応じて柔軟にカスタマイズを行えます。音声ガイダンスや細かな通話の振り分けなど、自社の裁量だけで要望を叶えることができるのです。

デメリット

  • 導入や開発期間が必要
  • 管理にコストがかかる

オンプレミス型のシステムは、最初に設備を購入する必要があり、購入後はシステムを自社の業務に合わせて構築する期間が必要になります。そのため、予算と時間に十分な余裕を持つ必要が出てくるでしょう。

クラウド型

クラウド型のコンタクトセンターシステムは、その名の通り、クラウドサービスとして提供されているシステムを利用する形式のものです。設備そのものはサービス提供事業者が所有しています。

メリット

  • 初期コストが抑えられる
  • 導入期間が短い
  • ネットワーク環境があればアクセス可能

自社で設備を持つ必要がなく、サービスを利用するだけのため、オンプレミス型と比べて初期コストを大幅に抑えることができます。また自社用のシステムを構築する必要もないため、導入までの期間も短くなります。

さらにクラウドサービスにつながる環境さえあれば利用できるため、社内に限らず自宅や外出先などでもすぐに利用可能です。テレワークが一般化している近年では、かなり魅力的な要素であると言えるでしょう。

デメリット

  • カスタマイズ性が低い
  • セキュリティリスクに不安

既存のサービスを使うため、自社の業務に合わせたカスタマイズがしにくいケースもあります。ただし標準的に利用されるような機能は一通り準備されているため、機能の内容が自社にマッチしているかを確認してみるとよいでしょう。

またオンラインでの利用になるため、セキュリティリスクも考慮する必要があります。導入を検討する際は、セキュリティ対策もセットで考えておくとよいですね。

コールセンターとの違いは?

コールセンターとの違いは?

対応範囲が似ていることから、コンタクトセンターはしばしばコールセンターと比較されます。コンタクトセンターとコールセンターはどう違うのか、「業務内容」と「対応するコミュニケーションチャネル」という2つの側面から見ていきましょう。

業務内容

結論から言うと、コンタクトセンターとコールセンターの業務内容にほとんど違いはありません。どちらも顧客とコミュニケーションをとり、顧客との接点となる業務を行います。

対応するコミュニケーションチャネル

コンタクトセンターとコールセンターの最大の違いは、利用するコミュニケーションチャネルにあります。

コールセンターでは電話のみを使って顧客とのコミュニケーションをとるのに対し、コンタクトセンターでは次のように幅広いコミュニケーション手段を用います。

  • 電話
  • メール
  • チャット
  • SMS(ショートメッセージサービス)
  • SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)

数多く存在するコミュニケーションチャネルに対応するのがコンタクトセンターです。顧客側には、自分に適したコミュニケーションツールを使用できるというメリットがあります。

コミュニケーションチャネルが異なれば、顧客の属性や意見なども異なってくるでしょう。コンタクトセンターではさまざまな顧客との接点を持ち、データを収集・統合することで、自社のサービスや製品の品質向上につなげています。

ただし提供する企業側には、チャネルを横断する柔軟なオペレーターやシステム構築が必要であるといった課題があります。コンタクトセンターを導入したい、コールセンターから移行したいと考えている場合には、そのような点にも注意が必要です。

クラウドコンタクトセンター「ujet.cx」のご紹介

UJET.CX

「ujet.cx」は、スマートフォンの普及によって大きく変わったコミュニケーション手段に適応する、スマートフォンの機能をフル活用できるコンタクトセンターソリューション(CCaaS)です。モバイル端末の機能を最大限に活用し、シームレスで優れたカスタマー・エクスペリエンスを提供します。

音声通話、メール、チャット、SMS、SNS(WhatsApp)などを利用したマルチチャネルに対応しており、消費者のニーズに合わせた自然なコミュニケーションを行えます。また自社で展開しているアプリにモバイルSDKを組み込むことで、スマートフォン側の動画/静止画を共有できるほか、スマートフォンが持つ生体認証機能や位置情報/OS情報なども取得・活用できます。これにより効率的な顧客応対が実現可能です。

そのほか、Google が提供するコンタクトセンターに特化したAI機能(CCAI)を、完全なクラウド環境で1席から利用できる点も魅力として挙げられます。

まとめ

コールセンターと混同・比較されやすいコンタクトセンターですが、対応チャネルが増えた分だけ、得られる効果も異なってくると考えられます。 

顧客のライフスタイルや利用チャネルが大きく変わってきた昨今。さまざまな方法で顧客対応を行うコンタクトセンターは、顧客満足度の向上に寄与するだけでなく、ユーザーの貴重な「生の声」を収集できることから、企業に付加価値をもたらすものとして欠かせない存在となりました。

これからコンタクトセンターを立ち上げようと考えている方は、ぜひ自社に合った内容・サービスを検討してみてくださいね。 

執筆者情報

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KDDIウェブコミュニケーションズは、常に「開発者目線」を大切にしており、ブログ記事がお役に立てれば幸いでございます。


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